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温暖化対策 運転・輸送での取り組み

ヤマト運輸「輸送のCO2削減3原則」

ヤマト運輸は輸送のCO2排出量削減に向けて3つの原則を立て、取り組んでいます。

1. 使わない……できるだけ車両を「使わない」

【エリアに応じた集配を推進し、車両台数を抑制】

ヤマト運輸では、車両を使用しない、台車や新スリーター(リヤカー付き電動自転車)による集配の拡大に取り組んでいます。

一部に軽自動車を使う以外は車両を全く使わず集配を行うサテライトセンターは、市街地や住宅密集地域を中心に展開しています。またサテライトセンター以外でも、営業所から近いエリアの集配については台車や新スリーター、軽自動車を活用し、営業所から遠いエリアでは車両と台車を組み合わせるバス停方式を推進するなど、エリアに応じた集配方法の選択により車両台数の削減を図っています。

バス停ポイントに集配車を止め、そこからはセールスドライバーや フィールドキャスト(集配に係るパート社員)が台車などで集配バス停ポイントに集配車を止め、そこからはセールスドライバーやフィールドキャスト(集配に係るパート社員)が台車などで集配

写真:新スリーター。約5,000台を導入しています。新スリーター。
約5,200台を導入しています。

【アシスト力を向上させた業務用電動アシスト自転車の導入の検証】

2014年10月からヤマハ発動機(株)とともに、アシスト比率を高めた電動アシスト自転車の業務への導入に関する検証を行っています。この取り組みは経済産業省「産業競争力強化法に基づく新事業活動計画」に基づき、同省と国土交通省の認定を受けて実施しているものです。現在、ヤマハ発動機(株)が開発した業務用電動アシスト自転車を、ヤマト運輸が集配業務で実際に使用することで、安全性や効率に関する検証を行っています。

現行の法令では、電動アシスト自転車のアシスト力は人がペダルを踏む力の最大2倍までと定められています。集配業務で重積載のリアカーを牽引する場合に、急な坂などでは発進に一定以上の脚力を要し、特に女性や高齢者にとっては身体的な負担が大きくなっていました。こうした背景を踏まえて、検証中の業務用電動アシスト自転車では、アシスト力が、人がペダルを踏む力の3倍まで引き上げられています。この車体が導入されれば業務での女性や高齢者の負担が減るとともに、運転免許未保持者が使用できるという自転車本来の性質から、人材活用の幅が広がることも期待できます。もちろん、CO2を排出しない、環境にやさしい輸送の実現にも貢献します。

将来的には業務への電動アシスト自転車導入に関する規制緩和につなげ、経済活性化と低炭素社会の実現を目指します。

写真:業務用電動アシスト自転車 パス ギア カーゴ業務用電動アシスト自転車
パス ギア カーゴ

【路面電車とのコラボレーション】

ヤマト運輸は、京都市嵐山周辺で路面電車(嵐電)を運営する京福電気鉄道(株)の協力を得て、当該地域で2011年5月から路面電車を活用した宅急便の輸送に取り組んでいます。取り組みの内容は、それまで物流センターから嵐山担当営業所へ大型トラックで輸送し、そこから2トントラックなどに積み替えて配達していた宅急便を、電車と新スリーターで配送するというものです。

ヤマト運輸は今後も、電車などとのさまざまなコラボレーションによる実験に取り組み、その成果を検証しながら低炭素型集配システムの可能性を探っていきます。

【鉄道・海運へのモーダルシフトを推進】

写真:鉄道

写真:海運

【中長距離の幹線輸送を鉄道や海運にシフト】

ヤマトグループは、「2009年度比、2016年度の営業収益の伸び率に対し、CO2排出量を10%以上抑制する」という目標を掲げ、その取り組みの1つとして、鉄道・海運へのモーダルシフトを推進してきました。

ヤマト運輸では、トラック中心であった中長距離の幹線輸送を鉄道や海運にシフトし、トラックとの複合一貫輸送を推進。鉄道や海運はトラックに比べてエネルギー効率が高く、CO2排出量が大幅に削減できるとともに、大気汚染防止や道路渋滞の緩和、コスト削減にも大きな効果があります。

モーダルシフト取扱量推移(ヤマト運輸)

グラフ:モーダルシフト取扱量推移(ヤマト運輸)

鉄道輸送の取り扱い量については、より精度の高いデータを得るため、2012年度〜2014年度のデータ集計方法を2014年度報告より変更しています。

ヤマト運輸とヤマトロジスティクスが「モーダルシフト取り組み優良事業者賞(新規開拓部門)」を受賞

2016年11月、一般社団法人 日本物流団体連合会が主催する「第14回モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度」において、ヤマト運輸とヤマトロジスティクスが「モーダルシフト取り組み優良事業者賞(新規開拓部門)」を受賞しました。

両社は、インバウンド需要などで取り扱いが増えている北海道の銘菓を本州各地の催事場へ輸送するにあたり、関東向けの商品を、従来は全てトラック輸送でしたが、一部を鉄道(札幌貨物ターミナル駅−隅田川駅間)と海運(苫小牧港−常陸那珂港間)を活用して輸送することとしました。これらの商材は関東の駅・港に到着後、ヤマトロジスティクスの神奈川ロジセンターで在庫管理し、ヤマト運輸の宅急便として出荷。多様な輸送スキームを構築したことで、柔軟な運用とCO2の排出削減を両立し、年間を通じた需要の変化に柔軟に対応できる輸送体制を構築しました。

写真:表彰式のようす。表彰式のようす。


図

【通運支店が追求するモーダルシフトの可能性】

ヤマト運輸通運支店はヤマトグループで唯一鉄道貨物輸送を取り扱う部門で、宅急便をはじめとする荷物やロールボックスパレットのほか、引越貨物やメーカーなどの荷主様のロット貨物などの幹線輸送において、鉄道へのモーダルシフトを推進しています。またグループ会社と連携して鉄道とフェリーを組み合わせた国際輸送サービスの提供にも取り組んでおり、さまざまな形で環境保全と物流ソリューションの両立に努めています。

写真:通運支店が追求するモーダルシフトの可能性

事例1

長距離輸送に鉄道を活用

九州の生産拠点から全国各地に商材を輸送していたお客様。最大消費地である関東圏向けの輸送で鉄道を活用する提案を行い、トラックの走行距離を短縮しました。

また、同様の仕組みを一般の宅急便にも活用し、年間約1,800tのCO2を削減したことが認められ、2015年11月、一般社団法人 日本物流団体連合会が主催する「第13回モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度」において、ヤマト運輸が「モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)」を受賞しました。

図:長距離輸送に鉄道を活用

事例2

【レール&フェリー】による国際輸送

荷主様の製品のパーツを中国へ輸出し、中国で完成させた製品を輸入して荷主様にお届けする往復輸送を行います。ヤマトグループの国際輸送部門であるヤマトグローバルロジスティクスジャパンと連携し、国内鉄道と国際フェリーのシームレスな輸送を実現しました。12フィートコンテナを活用した、速くてリーズナブル、さらに環境にやさしい輸送です。

図:【レール&フェリー】による輸送ルート


写真:コンテナのままドア・ツー・ドアで輸送。リードタイムを短縮することで、在庫圧縮にも貢献します。コンテナのままドア・ツー・ドアで輸送。
リードタイムを短縮することで、在庫圧縮にも貢献します。

事例3

【国際フェリーと貨物鉄道による一貫輸送サービス】

2013年4月、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンは、下関港を発着する国際フェリー、日本国内の貨物鉄道、ヤマトグループの国内外ネットワークを組み合わせた、日本⇔中国、日本⇔韓国間における一貫輸送サービス「SHUTTLE LINK - SEA + RAIL」の販売を開始しました。航空輸送と比べ、リードタイムはプラス1日で、輸送コストを50%削減することも期待できます。また、鉄道・海運というCO2排出量が少ない輸送モードを活用することで、環境保全にも大きく貢献します。

写真:国際フェリーと貨物鉄道による一貫輸送サービス


2. 使うならエコ・・・・・・「使うならエコ」な車両

【低公害な集配車両の導入】

日本全国、宅急便の届かない場所はありません。どんな山奥にも、離島にも、そこに住むお客様がいらっしゃる限り、宅急便は届きます。その宅急便事業を支えているのが約43,000台(2017年3月末)の車両です。ヤマト運輸は、できるだけ車両を使わない集配を追求する一方で、必要な車両については低公害車へのシフトを進めています。

また、ヤマトボックスチャーター、ヤマトホームコンビニエンス、ヤマトグローバルエキスプレスなどグループ13社でも、低公害車導入への取り組みが進んでおり、グループ全体で約28,000台を導入しています。(ヤマトグループ全車両の55.9%)

写真:ハイブリッド車ハイブリッド車

低公害車導入の推移(ヤマト運輸)

グラフ:低公害車導入の推移(ヤマト運輸)

ヤマト運輸では、軽商用電気自動車100台を2011〜 2012年度にかけて導入し、その後も電気自動車の導入を進めてきました。2017年3月現在、103台の電気自動車を使用しています。環境未来都市などの環境に先進的に取り組む地域、世界遺産など環境への配慮が必要な地域を中心に選び、地方自治体と連携を図りながら導入を進めています。

写真:愛知・名古屋主管支店での納車式(2013.3.1)愛知・名古屋主管支店での納車式(2013.3.1)

写真:世界遺産・屋久島での納車式(2013.3.19)世界遺産・屋久島での納車式(2013.3.19)


3. 使い方……徹底して「使い方」にこだわる

【エコドライブの推進】

「環境保全」「安全運転」「燃費向上」を目指して

事業に車両を使用するヤマトグループ各社では、「環境保全」「安全運転」「燃費向上」のトリプル効果を実現するエコドライブに全力で取り組んでいます。

ヤマトグループのエコドライブ

図:ヤマトグループのエコドライブ

「See-T Navi」を活用

ヤマト運輸では、主管支店におけるエコドライブ研修や、安全指導長による定期的な添乗指導などにより、エコドライブを促進してきました。これに加えて、2010年3月に独自の車載システム「See-T Navi」を開発、導入を進めています。

この安全・エコナビゲーションシステム「See-T Navi」の第一のポイントは、運転の「見える化」。今までアナログで確認していたセールスドライバーの運転がデータ化=「見える化」されたことで、一人ひとりに対して効果的な運転支援を可能とし、人と環境にやさしい運転を実現します。2017年3月末時点で、ほぼ全ての集配車両(約32,000台)に導入しています。

写真:「See-T Navi」では、運転日報や安全・省エネ運転日報に自分の運転が数字ではっきり表れます。日報を見せ合い、相互に検証し合うセールスドライバーたち(広島緑井センター)「See-T Navi」では、運転日報や安全・省エネ運転日報に自分の運転が数字ではっきり表れます。日報を見せ合い、相互に検証し合うセールスドライバーたち(広島緑井センター)

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