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2016年度ハイライト

国際クール宅急便による販路拡大で地域活性化

競争力の高い日本の農水産品の海外市場への販売拡大を支援

近年、日本の農水産品は食の安全・安心を重視するアジア市場でのニーズが高まっています。また、TPPなど貿易自由化に向けた動きに伴って、日本政府も農水産品の輸出拡大、6次産業化を政策として進めています。しかし、国際間保冷輸送には小口輸送と呼ばれる少量の荷物を運ぶ物流サービスが少なく、農水産品の鮮度を保ったまま輸送する仕組みが求められていました。また、生産者にとっては海外販路の開拓にも課題がありました。

ヤマトグループでは、こうした課題を解決するために、世界初の国際間一貫保冷小口輸送サービス「国際クール宅急便」サービスを2013年に開始しました。最初は香港向けのサービスを開始し、その後、台湾、シンガポール、マレーシアに対象地域を拡大しています。

環太平洋戦略的経済連携協定

青森−香港間の輸送ルートと日数

首都圏から離れた地域の支援で「国際クール宅急便」が活躍

農水産品の販売拡大に課題を強く感じていたのが、首都圏などの大消費地から離れた地域です。青森県もその一つ。りんごをはじめ、にんにく、ごぼう、ながいもは日本一の収穫量を誇り、魚介類ではヒラメ、ホタテ、ウニなどが知られる農水産品の一大産地ですが、従来の物流システムではこれらの産品を翌日に配送できるエリアが限られていました。

こうしたなか、ヤマト運輸は2014年7月、青森県と「青森県総合輸送プラットホーム構築に係る連携協定」を締結し、農水産品のスピード輸送の実現を目指した取り組みをスタートしました。

まず、通常の宅急便の幹線輸送とは別に「青森−仙台間」の幹線ルートを新設。また、特に翌日配達が困難だった中部から九州へは、仙台から大阪まで航空輸送ネットワークを利用し、大阪から陸送することとしました。これによって、日本国内の居住者に対し、発送翌日の午前中にお届けできる割合が7.5%から84.7%へと大幅に増加。また、大阪から沖縄を経由して香港や台湾などへも最短翌日に荷物を届けることができるようになりました。これによって、国内ではもちろん、海外の高級日本食レストランでも青森県産の食材が採用されるなど、販路拡大につながる商流も生まれつつあります。

2016年6月、「国際クール宅急便」が
「第1回日本サービス大賞」において、国土交通大臣賞を受賞しました。

国際クール宅急便は、沖縄国際物流ハブを活用した国際間のスピーディーな輸送により、国内品質同様に日本各地の「旬」の食材を鮮度を保ったまま、荷物1個からいつでもアジアの国々へ「最短翌日」で届けることを可能とする一方で、自社の航空保冷コンテナ、定温仕分け室、配達先のアジアの国々でも保冷機能を完備した車両を配備し、国際間の一貫保冷輸送を実現していることが高い評価を受けました。

また、全国の自治体と連携し、海外の飲食店と日本各地の生産者や事業者を結び付けていることも、日本の農水産品の販路拡大に寄与していると高く評価していただきました。

写真:「第1回日本サービス大賞」授賞式「第1回日本サービス大賞」授賞式

全国の自治体と協定を結び、販路拡大を支援

県産品販路拡大の取り組みは、2016年3月までに、熊本県、愛媛県、宮崎県、三重県、長崎県、秋田県、岩手県など、全国に拡大しています。長崎県では特に離島からの輸送を支援するなど、地域ごとの輸送のお悩みを解決する提案を続けていることはもちろん、海外のバイヤーとの商談会の開催や輸出手続きのサポート、通販サイト構築など、さまざまな角度から県産品の販売機会拡大を支援しています。

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