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特集2:エコでスマートな物流サービスの提供 / ICTを活用した全国初の戸建て住宅街一括配送を開始

社会課題

近年、都市部への人口集中に加え、市町村合併などが進展したことにより、人口20万人以上の都市に居住する人の割合が大幅に増加しています。これにともなうエネルギー消費の増加が課題となっており、全国各都市で低炭素かつ持続的な都市整備が多数プロジェクト化されています。

持続可能な都市生活のために

環境問題への危機意識から、従来の経済発展や成長の方法を見直し、「持続可能な発展」を図るという考え方が、社会に浸透しつつあります。

現在の日本は、地方では過疎化などの課題がある一方、都市では、人口集中によるエネルギー使用量の増大などの課題を抱えています。こうした課題を解決するために、都市部における持続可能なくらしの実現に向けて何ができるのか、日本各地で、「エコ」「スマート」「サステナブル」といったテーマを掲げた多くの都市整備プロジェクトが進められています。

図:一括配送の仕組み

複数の宅配会社の荷物をまとめて一括配送

神奈川県藤沢市と民間企業が連携して立ち上げた「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン(以下、Fujisawa SST)」は、サーフィンで有名な湘南の海からほど近い場所にあります。ここでは、くらし起点で実稼働するスマートタウンとして、街に関わる人々と持続可能なスマートライフを育み、新たなサービス・技術を取り入れ、100年先も続く街づくりが進められています。

ヤマト運輸は、Fujisawa SSTの環境目標に配慮し、街の情報ネットワークやコミュニティと連携して、街づくりを支えるスマート物流インフラの進化に取り組んでいます。2016年11月、このFujisawa SST内に街全体の総合的な物流インフラとなる「Next Delivery SQUARE(以下、ネクストデリバリースクエア)」を開業。他の宅配会社の荷物を集約し、ヤマト運輸がまとめてお届けする一括配送サービスを開始しました。商業施設向けの一括配送は従来から行っていましたが、戸建て住宅向けのサービスは、全国で初の取り組みです。

POINT 「改正物流総合効率化法」の対象として認定

Fujisawa SSTでの一括配送事業は、2016年10月25日に、全国初の「改正物流総合効率化法」の対象として国土交通省より認定されています。

図:貨物情報の一括管理で物流のオンデマンド化を実現

貨物情報の一括管理で物流のオンデマンド化を実現

ネクストデリバリースクエアでは、他の宅配会社の荷物を一度集約することで、Fujisawa SST内に配達する荷物の情報を管理できるようになりました。2017年3月からは、この情報を活用したサービスを開始。家庭に設置されているスマートテレビを使って、当日のお届け予定情報やご不在連絡を配信することにより、居住者ごとの配送ニーズをに応える環境を整備し、物流のオンデマンド化を図っています。テレビ画面からまとめてお届け日時の変更や受取場所の指定ができるため、個々の宅配業者に連絡する必要がなく、荷物を別々に受け取る手間も省けます。また、街内の配送を台車や新スリーター(電動アシスト付自転車)で行い、安全性の向上も実現します。

さらに、特選品のお取り寄せやルームクリーニングなどの快適生活サポートサービスや、ネクストデリバリースクエアが開催するイベント情報などを紹介する特設サイトを開設しています。小田原漁港から朝獲れの鮮魚を当日にお届けする新たなサービスの提供を開始するなど、スマートテレビを通じた情報発信により、居住者の便利で豊かな生活を支援していきます。

POINT 環境配慮型配送センター

ネクストデリバリースクエアは、エネルギーを生み出すスマートな施設として、太陽光発電やLED照明の導入、建築資材の低炭素化などにより、従来のヤマト運輸の集配拠点と比べて約30%のCO2削減を実現しています。

コミュニティの一員として、さまざまな取り組みを実施

ネクストデリバリースクエアではこのほかにも、ヤマト運輸の社員がFujisawa SST周辺の幼稚園や小中学校に通う子ども向けに、交通安全の知識を教える「こども交通安全教室」を実施しているほか、働くことの大切さを伝えるために、子どもたちがSD(セールスドライバー)となって、街内の配達を体験する「職業体験」イベントなども開催しています。ヤマト運輸は単に荷物を運ぶだけではなく、この街の一員として、住民と連携しながら街づくりに取り組んでいます。

これからも、ヤマトグループは、持続可能なコミュニティの実現に向けて、グループ各社が持つ機能を活かした提案を続けていきます。

ステークホルダーの声

官民一体となって、100年続く街づくりを進めます。

当社はFujisawa SSTを運営する協議会の代表幹事です。Fujisawa SSTは、2011年の東日本大震災をきっかけに、環境への配慮だけでなく、安心安全でサスティナブルな暮らしを持続していくことも重要であると考えるようになりました。2012年にヤマト運輸さまから今回の提案をいただいた際、この街の目指すところを深く理解してくださっていると感じました。そして、住民が参加するタウンミーティングでもサービスの内容についてご説明をいただき、実現にいたりました。

Fujisawa SSTは、AIやIoTといった最先端の技術を使った新事業にもチャレンジしやすい環境です。街の発展に向けて、ヤマトグループさまの機能を活かした新たなサービスを今後も展開していければと思っています。

写真:パナソニック株式会社 CRE事業推進部 部長 宮原 智彦 様

パナソニック株式会社
CRE事業推進部 部長
宮原 智彦 様

住民目線で新しいことにチャレンジしていきたいと思います。

私の部署は、Fujisawa SST内の住居のシステムなどを整備する業務を行っています。そのシステムのひとつが、各家庭に設置されているスマートテレビですが、ヤマト運輸のオンデマンドサービスがあるならと、新たにご契約くださるお客さまも増えました。また、小田原漁港の鮮魚取り寄せは、毎日どんな魚が入っているか分からないドキドキ感とその日の朝に獲れた鮮魚の味を、住民の皆さんも評価しています。

住民目線でさまざまな提案ができることがヤマト運輸の強みだと思っています。街のコンセプトや意義もよくわかってくださっていますし、これからも共に新しいことにチャレンジしていければと思っています。

写真:FujisawaSSTマネジメント株式会社 システムサービス部/事業創造部 マネージャー 亀田 隆 様

FujisawaSSTマネジメント株式会社
システムサービス部/事業創造部
マネージャー
亀田 隆 様

社員の声

街づくりにどのように貢献できるか、常に考えています。

Fujisawa SSTのネクストデリバリースクエアへの異動と聞いた時は、正直、自分にきちんと務まるのかと不安でした。戸建て向けの一括配送は日本初の取り組みでしたが、サービス開始以降、ご利用のお客さまからは、受け取りの手間が省ける、荷物の届くタイミングがわかるので嬉しいといった声をいただいています。

施設開設当初から計画していた「職業体験」も大好評で、今後も継続していく予定です。よりよい街づくりに向けてできることを増やしていきたいと考え、SDにも、積極的に街を歩き、街の人たちと会話することで、課題を発見するよう呼びかけています。SST内の他の企業とも協力し、新しいアイデアで街の活性化に貢献できればと思っています。

写真:ヤマト運輸株式会社 藤沢辻堂支店 支店長 小泉 純也

ヤマト運輸株式会社
藤沢辻堂支店 支店長
小泉 純也

CSRの取り組み

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