第 58号
平成15年1月6日

世界初「ハイブリット集配車」テスト導入のお知らせ

ヤマト運輸株式会社(東京都・社長 有富 慶二)は、「世界初」となる小型トラックのハイブリット集配車をテスト導入し、今まで以上にCO2削減と地球環境保護に努力しますので、お知らせいたします。
 
 
1.背景
ヤマト運輸は現在、LPG車・CNG車を中心とした低公害車の導入をすすめています。けれどもどちらの車も専用の燃料スタンドを要するため、全国規模で営業活動する当社にとって「導入はインフラの整備状況に合わせる」という制限があります。全国規模で今まで以上の環境保護に取り組むため、当社は新たなインフラ整備を必要とせず既存のスタンドを使用できる、ハイブリット集配車に注目し、テスト導入することにいたしました。
 
2.導入時期
平成14年12月25日(水)
 
3.導入場所
北東京主管支店 王子ビル内営業所
営業所内に設置されている自家スタンドにて低硫黄軽油を供給できるため、ハイブリット集配車の能力を最大限に利用することができます
 
4.導入台数
テストとして2t車1台
 
5.ハイブリット車(日野自動車製・デュトロHV)の特長
(1) 当社の意見が充分生かされた、「世界初」小型トラックのハイブリット車です。
  ※2tクラス以下の車を小型車と言います。
(2) 国が定めた平成15年規制の排出ガス新短期規制値より50%排出ガスが削減できるため、車両として☆☆印を獲得しています。また、粒子状物質(以下PM)に関しては規制値の95%を削減できるため、超低粒子物質排出車認定制度において☆☆☆☆印(最高)を取得しています。
 

※☆印は規制値への到達度を示す国の決めたマークです。☆印から☆☆☆☆印まで4段階あります。

(3) 東京都が重要視しているPMについては規制最高水準の車両です。
(4) エネルギーを循環させて利用できるため、燃費はディーゼル車に対して30%以上向上(1リッターあたり=5km→6.5km)しています。
(5) CO2排出はディーゼル車に比べて30%以上・CNG車に比べて35%以上削減します。
(6) アイドリング・ストップ機構を搭載しているため、信号等で停止すれば自動的にエンジンが切れます。
(7) 平成13年騒音規制の規制値をクリアしているため、静かです。
(8) ブレーキランニング摩耗30%低減・エンジンオイル消費50%低減など、経済性に優れています。
(9) ハイブリットから得られる電源により冷凍機を駆動できるので庫内温度制御が可能です。また、商用電源でも冷凍機を作動できるため、クール宅急便を取り扱う当社にとっては品質・経済性の面で利用しやすくなっています。
 
6.今後の取組み
ヤマト運輸の集配車として最適な車両とするため、さまざまな部位の検証を行います。テスト結果次第で当社の中心的な低公害車と位置づける予定です。また、CO2の排出量が非常にすくないため、「2010年に1990年の排出量に対して6%削減する」という京都議定書の約束を履行する上でもハイブリット集配車の導入を積極的に進めたいと考えています。
 
以 上
ハイブリット集配車


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