会社には会社の憲法というべきものがあり、我が社で言うと社訓になります。
社訓は会社の進むべき方向性を示しているので、是非頭の中に入れていただきたいと思います。社訓には三つの言葉があります。一つ目は「ヤマトは我なり」、二つ目は「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」、三つ目は「思想を堅実に礼節を重んずべし」であり、1919年のヤマト運輸創業以来89年間脈々と受け継がれています。
一つ目の「ヤマトは我なり」については、社外の人には「自分がヤマトの代表である」という事であります。ヤマトグループの社員ひとりを見て、ヤマトグループ全体を判断することになるので、社会人としてやりがいもありますが、一人一人の責任が重くなります。
また社内おいては「全員経営」という言葉があります。これは、みんなで情報を共有化し、同じ目標を持ち、仕事に参画して行くと言うことであります。自分が経営者の気持ちになり、自分で経営していくんだという様な気持ちでやっていただきたいと思います。
二つ目の「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」については、運送の仕事が直接関係ない方もおりますが、ヤマトグループの出発点はヤマト運輸であり、物流周辺事業で会社を発展させていくことからも、この言葉を良く覚えていただきたいと思います。この意味するところは、お客様の困りごとを解決していくことであります。お客様満足の創造やサービス第一という様に、お客様の身になって解決していくことを皆さんは良く心得ていただきたいと思います。運送行為という配送だけの仕事ではなく、心までをも運んでいくということを頭の中に入れていただきたいと思います。
三つ目の「思想を堅実に礼節を重んずべし」については、基本的にはコンプライアンスのことであります。正しいことをきちんと実行する事が非常に大事であります。ヤマトグループは社員が17万人の会社であるが、17万人も社員がいれば1つや2つの不祥事が起ってもよいということは決してありません。ひとり一人がきちんとした心を持って、悪い事は絶対にしない、人の嫌がる事はしない、ということを実行していただきたいと思います。
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