平成20年8月19日
ヤマトホールディングス株式会社

ジェネリック流通システム「ヤマトメディカルダイレクト」運用開始のお知らせ
〜ジェネリック医薬品の普及に貢献する直接購入支援型流通システム〜


  ヤマトグループのヤマトロジスティクス株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長 山内雅喜)は、購入者と製造・販売者をダイレクトに結び、ジェネリック医薬品の小ロット全国翌日配送を可能にした新しい流通システムを開発し、9月より、学校法人 聖マリアンナ医科大学様(所在地:神奈川県川崎市)向けに一部稼動を開始しますので、お知らせいたします。


1. 背景
   世界最長寿国である日本は、「国民の健康で豊かな生活」と「医療費の抑制」の両立という難しい課題に直面しています。その中で、新薬と同じ有効成分を持ち、かつ低価格であるジェネリック医薬品の利用促進は、患者負担の軽減と医療費の削減を実現する非常に有意義な手段であり、国も重要な取り組みとして推進しています。しかしながら、欧米諸国と比べ、その普及が遅れているのが現状であり、その大きな要因のひとつが「流通体系」にあるとされています。
 そこで、ヤマトグループは、宅急便事業で培った経営資源であるLT(物流技術)・IT(情報技術)・FT(金融技術)を駆使し、低コストでかつ全国安定供給を実現する新しい流通システムを構築・提供することにいたしました。
 これにより、
 (1) 医療機関・調剤薬局様は、購入コスト低減と少量でも全国翌日調達が可能に、また、
 (2) メーカー様は、流通コストおよび流通在庫の削減と収益率向上が実現できます。
そして、間接的ではあるものの、患者の皆様がジェネリック医薬品をいつでも、どこでも使用できる環境づくりに貢献できるものと考えます。

2. 運営事業会社
  ヤマトロジスティクス株式会社
 
ヤマトロジスティクス(株)が中心となり、
配送機能はヤマト運輸(株)・ヤマトグローバルエキスプレス(株)が、
決済代行機能はヤマトフィナンシャル(株)・ファインクレジット(株)が、
情報管理機能はヤマトシステム開発(株)が担い、グループのノウハウを結集して展開します。

3. システム名
  ジェネリック流通システム「ヤマトメディカルダイレクト」

4. システム概要
   医療機関・調剤薬局様とメーカー様が直接売買取引を行う流通システムです。注文受付から・配送・代金回収まで一連の作業をヤマトロジスティクス(株)がメーカー様からまとめて受託することで、複数購入者と複数メーカー間の直接取引をワンストップで実現します。
  (1)購入者様側のメリット
 
 
〔1〕
メーカー様と直接、売買取引を行うため、より安価に購入できます。
 
〔2〕
購入量の大小に関わらず、医療機関・調剤薬局様に、全国翌日お届けが可能です(一部地域を除く)。
  〔3〕 複数メーカーとの直接取引を実施しても、窓口はヤマトロジスティクス(株)が一括で行うため、発注作業や受け取り確認作業、支払い作業などの煩わしい業務負荷は増えません
   
  (2)メーカー様側のメリット
 
 
〔1〕
受注代行費・出荷作業費・配送費・決済代行費など流通にかかるコストが作業ごとに明確に把握できます。
 
〔2〕
基本的な情報提供および受注方法については、webサイトや発注端末といったITを活用し、また配送方法も既存の宅急便ネットワークに載せるだけなので、流通コストが削減できます。
  〔3〕 複数の医療機関・調剤薬局様と売買を実施しても、ヤマトロジスティクス(株)がすべての作業の窓口を一括で行うため、直接取引に伴う体制整備は必要ありません
  〔4〕 直接取引に付随する請求書発行等、決済に関わる業務および債権回収リスクはファインクレジット(株)が担い、また売買の翌月に代金の立替払いも行うので、資金繰りが向上します。
  〔5〕 物流拠点が1ないし2箇所のみで全国翌日配達を実現できるネットワークを活用するため、倉庫集約・作業の集中化が可能になり、物流にかかわるトータルコストの圧縮が見込めます。

5. サービス開始日
  平成20年9月予定

6. 今後の展開について
  学校法人 聖マリアンナ医科大学様の関連病院様に順次展開し、そこでの効果・実績を検証しながら、それ以外の医療機関・調剤薬局様およびメーカー様に広くご利用いただけるようシステムの高度化を図っていきます。


7. 参考資料
  (1)「ヤマトメディカルダイレクト」概要図(PDF.89KB)

以上

【お問合せ先】
報道機関の方  ヤマトホ−ルディングス(株) 広報担当 大庭・伊藤(03-3541-4141)まで
一般のお客様  ヤマトロジスティクス(株) 久保田・勝田(03-5117-2445/2364)まで


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