NEWS RELEASE
ヤマトホールディングス

平成26年度ヤマトグループ入社式 社長訓示(要旨)

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。本年はヤマトグループ全体で新入社員708名を迎えることができました。ヤマトグループ社員19万人を代表して皆さんを心から歓迎します。

1、ヤマトグループの歴史

ヤマトグループの歴史は、「イノベーションの歴史」です。

第1のイノベーションは、創業から10年後の1929年に開始した、定時定刻に定区間の輸送を行う「路線事業」です。第2のイノベーションは、1976年の「宅急便事業」です。当時、個人から個人に荷物を送る仕組みが郵便小包か鉄道小荷物しかなく、いつ届くかわからない、集荷にも来てくれないという不便さを解消するために、当時社長の小倉昌男が開発しました。そして現在に至るまで、常にお客様のニーズを的確にとらえ、スキー宅急便・ゴルフ宅急便・クール宅急便や宅急便コレクトなど、世の中に無かったサービスを次々と投入し続けることで成長してきました。今や、宅急便は日本人にとってなくてはならない生活インフラとなりました。

そして今、ヤマトグループは第3のイノベーション「バリュー・ネットワーキング」構想に取り組んでいます。この中では、事業構造を宅急便一本から脱却し、ノンデリバリー事業の強みを活かした新しい事業を多く生み出していきます。そのために、2005年にホールディングス制に移行し、6つの事業フォーメーションが持つグループ総合力を活かした新たな成長戦略をスタートさせました。各社が持つ機能を単に提供するのではなく、グループの強みであるLT(物流技術)・IT(情報技術)・FT(金融技術)を融合させ、他社が真似出来ないオンリーワン・ナンバーワンサービスの開発をすることで、新しい市場を生み出し、事業の創出を加速していきます。ヤマトグループにとってイノベーションとは、需要創出のサイクルを回すことです。

2、「DAN-TOTSU経営計画2019」

ヤマトグループは2019年の創業100周年に向け、2011年度より長期経営計「DAN-TOTSU経営計画2019」をスタートしています。その中で目指す姿は、「お客様」・「株主」・「社会」・「社員」という各ステークホルダーの満足度の総和をDAN-TOTSUにし、100周年の時点で「アジアNo.1の流通・生活支援ソリューションプロバイダー」になることです。そのため、現在グループを挙げて、事業構造や業務基盤の改革に取り組んでいます。今年度はその第2フェーズである中期経営計画「DAN-TOTSU3か年計画 STEP」の初年度にあたります。 ヤマトグループの今後の成長戦略の軸は2つあります。1つは、アジアを中心に、よりグローバルに展開していくことです。そしてもう1つは、よりローカルに国内の地域密着型、個人の生活密着型の事業を展開していくことです。ヤマトグループは、「バリュー・ネットワーキング」構想を支える5つのエンジンを駆使し、物流を「バリュー(付加価値)を生み出す手段」に進化させていきます。そして、これは日本の成長戦略に貢献できると確信しています。

3、ヤマトグループの理念

以下の社訓には、ヤマトグループのDNAが凝縮されています。

一、ヤマトは我なり

一、運送行為は委託者の意思の延長と知るべし

一、思想を堅実に礼節を重んずべし

皆さんがヤマトグループの良きDNAの伝承者として育ち、仕事を通じて具体的な形にして欲しいと思います。

このDNAは、東日本大震災の復興支援活動で如何なく発揮されました。連絡網が遮断され本社の指示もない中で、震災直後から被災地の社員たちが自発的に行動を開始しました。大混乱の中、自らも被災者でありながら、使命感を持って行動をしてくれました。その後、全社を挙げて組織的支援活動にしましたが、最初に行動してくれた現地の社員たちに、心から感謝しています。そして、こうした社員一人ひとりの行動する姿こそが、「ヤマトは我なり」という理念を体現していると感じています。

4、新入社員に期待すること

【グループ連携を意識する】

第3のイノベーションで今後ヤマトグループが成長し続けるためには、グループ各社の連携を強化して新しい事業を創出していくことが不可欠です。皆さんは各社に入社されますが、入社した会社のことだけでなく、グループの社員としてヤマトグループ全体の成長に寄与する、という意識を持って日々仕事に取り組んでください。

【為さざるの罪】

これは、真剣に考え、正しいと思ったら失敗を恐れず思い切って行動しよう、失敗を恐れて何もせず言い訳を言うのはダメ、という意味です。DNAを具体的な形にするために、ヤマトグループにはチャレンジを求める風土があります。是非とも失敗を恐れない若い行動力を大事にして欲しいと思います。仮に失敗したとしても、反省や工夫をして改善すればよいのです。また、そうすることで、人は成長します。そして、そのような社員が多くいる会社は、間違いなく活力のある会社だと思います。

皆さんに「為さざるの罪」という言葉を贈って、お祝いの挨拶といたします。

以上

ヤマトホールディングス株式会社
代表取締役社長 木川 眞

平成26年度ヤマトグル−プ入社式のお知らせ

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