トップメッセージ

1919年に創業した私たちヤマトグループは、日本初となる「路線事業」や「宅急便」の開発など時代の変化とともに、お客さまのニーズに応えるイノベーションを創出してきました。そして創業100年を越え、今後も個人・法人のお客さま、社会のニーズに正面から向き合い、応え続けるために現在「Oneヤマト」として構造改革を実行しています。

2020年の新型コロナウイルス感染症拡大以降、世の中は急激な変化に見舞われています。さらに、ロシア連邦によるウクライナ侵攻、世界的な円安やエネルギーなど原材料価格の高騰、米中関係の緊張など、VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)の時代において、企業には既存概念にとらわれない、急激な変化に対応する強靭な経営体制が求められています。

私たちは、現在、2020年1月に発表した中長期の経営のグランドデザイン「YAMATO NEXT100」のもと、中期経営計画「Oneヤマト2023」において抜本的な構造改革を進めています。今年度は、次期中計を見据え、これまで取り組んできたネットワーク・オペレーション構造改革をさらに推進するとともに、アカウントマネジメントなどを通じた法人のお客さまへの価値提供をより一層強化してまいります。地域のお客さまには、主管支店が中心となり、宅急便に留まらない様々な価値提供を行ってまいります。

また、「サステナブル中期計画2023」で掲げた各種目標の達成に向け、サステナビリティの取り組みも積極的に推進してまいります。環境領域に限らず、社会領域の取り組みも推進することで、地球・社会・社員・パートナーにとって、より良い環境を構築し、社会と事業の持続可能な発展を目指します。

2024年問題や適正運賃の収受など、物流業界には解決すべき課題が依然として多くあります。大手物流事業者として、これらの課題解決に率先して取り組むことは、重要な責務と考えています。パートナーの皆さまとともに、サステナブルな物流を構築し、経営理念に掲げる「豊かな社会の実現」に貢献してまいります。

今後も先人たちの志を忘れることなく、多様なステークホルダーの声に真摯に耳を傾け、物流を通じて、個人・法人のお客さま、そして社会全体に新しい価値を生み出し続けるべく、ヤマトグループ一丸で取り組んでまいります。

2023年4月
ヤマトホールディングス株式会社
代表取締役社長

長尾 裕