サステナビリティ戦略・目標と実績
マテリアリティ(重要課題)の特定
ヤマトグループの中長期的な企業価値の向上と、持続可能な社会の実現に向けて、重要かつ優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定しています。マテリアリティ特定プロセスは、以下のSTEP1〜3の通りです。
社会環境の変化、ステークホルダーの期待、ならびにヤマトグループ各社の事業内容の変化などに応じ、3年に1回以上の見直しを実施しています。
STEP1 マテリアリティ候補の選定
・解決すべき課題のリストアップ
メガトレンド、国際的な開示基準(SASBスタンダード、GRIスタンダード、ISO26000、SDGs(持続可能な開発目標)など)におけるサステナビリティ課題を参照しながら、投資家をはじめとするステークホルダーの期待、ヤマトグループの企業理念や経営課題などを踏まえ、重要課題候補を選定しました。
SASB産業別開示トピックについては、ヤマトグループの該当業種(Road Transportation、Air Freight & Logistics)を参照しました。
・影響評価による優先順位付け
選定した重要課題候補に対し、開示基準の要請事項を踏まえて、実績データの分析と投資家およびヤマトグループ各社への調査を実施しました。
これらの情報を元に、ヤマトグループの事業活動に伴う依存と影響のインパクト(正/負)とリスク・機会について、時間軸(期間)とバリューチェーンの範囲、発生可能性(頻度)、レピュテーション、財務影響(利益、コスト、投資など)の観点から評価しました。事業運営における内部影響と社会および環境への外部影響の両方を考慮して、優先度の決定を行っています。
STEP2 外部有識者による検証(2019年11月実施)
STEP1で選定したマテリアリティ候補について、ステークホルダーの方々からご意見をいただき、その妥当性を検証するためのステークホルダー・ダイアログ(2019年11月)を行いました。
STEP3 マテリアリティの特定
妥当性を検証したマテリアリティ候補は、ヤマトグループにおける中長期の経営のグランドデザインである、経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」との一貫性を考慮して特定し、同プランの基盤構造改革の位置づけとして整理しました。
これらを取締役会で審議・承認し、重要課題を最終確定しました。
マテリアリティ
| マテリアリティ | 取組テーマ | 目指す姿 |
|---|---|---|
| エネルギー・気候 | 気候変動を緩和する | 再生可能エネルギー由来電力の利用や輸送の高効率化、ドライアイスの削減などにより温室効果ガス(GHG)排出量の削減を図る |
| 大気 | 空をきれいにする (大気汚染防止) |
自動車による大気への影響を減らし、地域の空をきれいにする輸送を追求する |
| 資源循環・廃棄物 | 資源循環を進める、廃棄物を減らす | 環境負荷を抜本的に減らし、環境影響を最小化する技術の利用や機会創出を進める |
| 社会と企業のレジリエンス | 環境変化に負けない社会を支える | 多様なパートナーと協働し、ステークホルダーや地域社会のレジリエンスを高め、環境価値を生み出す |
| 労働 | 社員が生き生きと活躍できる職場環境をつくる | 労働の高付加価値モデルの実現やディーセント・ワークを推進する |
| 人権・ダイバーシティ | 人権尊重の企業風土をつくる、多様性を尊重する | 人権を尊重し、多様性を認め合い、人権デューデリジェンスの仕組みを構築する |
| 安全・安心 | 安全・安心な事業活動が行える仕組みをつくる | 交通・労働の安全を確保し、「安心なサービス」を提供する |
| データ活用・セキュリティ | 情報セキュリティの基盤をつくる | 情報セキュリティの基盤を構築し、データ活用により、 社会課題解決ビジネスを創出する |
| サプライチェーンマネジメント | ステークホルダーとの共通認識を形成する | 健全でレジリエンスなサプライチェーンによる安定した事業基盤の構築を図る |
| 地域コミュニティ | 地域に根差した企業市民活動を行う、ビジネス創出のための仕組みをつくる | ヤマトグループらしい企業市民活動を実施する地域経済を活性化させるビジネスモデルを構築する |
マテリアリティ公表_経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」
2020年1月23日、今後のヤマトグループにおける中長期の経営のグランドデザインとなる、経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を発表しました。
本プランでは、3つの事業構造改革と3つの基盤構造改革を掲げています。
基盤構造改革の1つに「サステナビリティの取り組み~環境と社会を組み込んだ経営~」を据えて、持続可能な社会の実現に向け注力しています。
本プランの中で、持続可能な未来を切り拓く将来の姿として、環境・社会の2つのビジョンを掲げ、特定したマテリアリティ(重要課題)を公表しました。
環境ビジョン・マテリアリティ
「つなぐ、未来を届ける、グリーン物流」
「つなぐ、未来を届ける、グリーン物流」へヤマトグループは更に進化します。
⼈や資源、情報を⾼度につなぎ、輸送をより効率化させ、環境や⽣活、経済によりよい物流を実現します。
CO2排出実質ゼロ*1に挑戦し、持続可能な資源の利⽤・消費モデルを創造し、強く、スマートな社会を⽀えます。
*1:Scope1&2(⾃社の排出)
環境マテリアリティ
社会ビジョン・マテリアリティ
「共創による、フェアで、“誰一人取り残さない*2”社会の実現への貢献」
ヤマトグループは社会的インフラとして、フェアで効率的な事業プロセスを通じて、あらゆる⼈々にものや価値を届けることで、社会における様々な格差や障害を解消・低減し、社員やお客さまなど様々な⼈々の⽣活の質(QOL)向上に貢献します。
リアルの強みとデジタルイノベーションの推進、そして多様なパートナーとの共創により、社会課題の解決を⽬指し、“誰⼀⼈取り残さない” 社会の実現にリーディングカンパニーとして貢献しています。
*2:誰⼀⼈取り残さない:SDGsが掲げる基本理念
社会マテリアリティ
目標設定とモニタリング
マテリアリティの優先度に応じて目標とアクションプランを設定しています。
各年度で設定した目標とアクションプランへの継続的な取り組みとその状況は、サステナビリティ推進体制においてモニタリングしています。
環境の分野では3つの部会(エネルギー・気候・大気、資源・廃棄物、マネジメント・協働)、社会の分野では3つの部会(人権・ダイバーシティ、サプライチェーンマネジメント、地域コミュニティ)をそれぞれ年3回開催し、施策の検討や進捗確認を実施しています。
