データ活用・セキュリティ
ヤマトグループは、多くのお客さまの大切な個人情報をお預かりしています。今後も持続的に事業を営んでいくためには、情報セキュリティの確保は必須と考えています。グループ企業理念・企業姿勢に「個人情報の保護」を掲げ、個人情報の漏洩防止に努めています。また、情報セキュリティの確保と共に、全国の走行車両から得られるビッグデータを活用することにより、社会課題の解決に繋げ、新しい価値を提供していきます。
サステナビリティの指標と目標(2026年度)
- 全社員を対象とした情報セキュリティ教育受講率:100%
- 情報セキュリティ重大事故:0件
- 社員へのメール訓練の実施と情報共有:100%
その他の詳細の目標や進捗実績はサステナビリティ戦略・目標と実績をご参照ください。
基本方針
ヤマトグループは、お客さまの大切な個人情報をお預かりしているため、情報資産を守ることは社会的責務と考えています。以下の通り、情報セキュリティに関する基本方針を策定しています。
この基本方針は、役員・社員・アルバイト・派遣社員など、情報資産を取り扱う全ての関係者を対象としています。また、対象となる情報は、ヤマトグループが企業活動においてお預かりした個人情報のほか、知りえた情報・業務上保有するすべての情報資産です。
「情報セキュリティ」は企業の社会的責務として極めて重要であると認識し、「情報」の取り扱いについて、社員一人ひとりがルールに従った正しい運用に努め、安全性と信頼性を確保します。
推進体制
ヤマトグループは、情報セキュリティの確保に向けて、セキュリティ対策組織であるデジタル部門が中心となり、情報セキュリティおよび個人情報保護に関連する事項を継続的に統括および推進するため、会社全体のリスク管理に統合した体制を確立しています。また、コンプライアンス・リスクマネジメントを担当する役員を委員長とするコンプライアンス・リスク委員会へ報告する体制を整えています。
情報資産を取扱う部門ごとの責任者が管理責任者となり、安全管理の徹底を行います。情報セキュリティインシデントの発生時や、法令や取扱規程に違反している事実または兆候を把握した場合、発生した各部門より速やかに上部組織へ報告し、関係者と連携する体制を整えています。
また、情報セキュリティに起因するシステム障害が発生した場合、事業部門とデジタル部門が協力して状況の把握・対応方法の検討・復旧を行います。また、重大な状況が発生した場合、社長を対策本部長とする緊急対策本部を設置し対応にあたるとともに、監督官庁に対し、法令の定めに応じ速やかに報告を行います。
サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティ対策を経営の課題と考え、専任組織(YAMATO-CSIRT)を設置しています。
ISO27001(ISMS)の取得
ヤマトグループにおいて、機密情報を取り扱う頻度が特に高い事業部門においては、ISO27001(ISMS)認証を取得しています。
認証取得状況は「ESGに関するデータ類」をご参照ください。
情報セキュリティ向上の取り組み
情報セキュリティに関する内部規程の整備
情報セキュリティにおける管理体制や安全管理策を定めた規程類を策定し、個人情報のみならず情報資産全ての取扱いについて明確な方針を示すとともに、情報漏えいなどに対しては厳しい態度で臨むことを、情報資産を取り扱う全ての従業員に周知徹底しています。
また、情報技術の発展や社会的要請の変化などを踏まえ、年1回以上見直しを行い、管理体制や取り組みの内容について継続的な改善に努めています。
監査体制の整備・充実
情報セキュリティおよび個人情報保護の基本方針や規程類への準拠性、システムの信頼性等に対する内部監査の実施と必要な体制の維持を行います。
また、より客観的な評価を得るための外部監査を継続していくことに努めます。
これら監査を計画的に実施し、従業員が情報セキュリティの基本方針を遵守していることを証明します。
情報セキュリティ対策を徹底したシステムの実現
情報資産に対する不正な侵入、漏えい、改ざん、紛失、破壊、利用妨害などが発生しないよう、適切なアクセス権の管理をはじめとする物理的・技術的対策を講じています。
- 建物や施設の重要情報運用区画(セキュリティエリア)を定義し、従業者の入退館(室)管理および持ち込む機器などの制限を行う
- ファイアウォールによる外部からのアクセス制限、不正アクセスの定期的監視、ウイルス対策ソフトの導入、パターンファイルの随時更新、アプリケーションインストールの管理、URLフィルタリングなどの実施
脆弱性分析
ヤマトグループは、情報システムに対する不正な侵入や情報漏えいを防ぐため、年1回以上の定期的な脆弱性診断や脅威情報の継続的な監視を行うとともに、対策の優先順位付けと実施を通じて、情報資産の保護を強化し、お客様や取引先の皆様に安全なサービスを提供できるよう努めています。
情報セキュリティの脅威の監視と対応
ヤマトグループは、専任組織であるYAMATO-CSIRTが中心となり、情報資産に対する継続的な脅威監視と分析によりインシデントの兆候を早期に検知・対応する体制を構築するとともに、インシデント発生時の対応のフローや体制を確立し年1回以上の演習も通じて、被害の拡大防止、原因究明、復旧措置などを速やかに実行する体制を整えています。
情報セキュリティリテラシーの向上
ヤマトグループは、従業員などに対し情報セキュリティ教育・訓練を徹底し、情報資産に関わる全員が情報セキュリティに関する高い意識と知識をもって業務を遂行できるようにしています。教育に実施状況については「ESGに関するデータ類」をご参照ください。
また、従業員が情報セキュリティリスクに気づき、適切な対応を取れるように、以下の取り組みを徹底しています。
インシデント報告体制の周知徹底
全従業員を対象とした情報セキュリティ教育では、情報セキュリティインシデント、脆弱性、または疑わしい活動を認識した場合に、速やかにデジタル部門やコンプライアンス・リスク部門へ報告するためのエスカレーション手順を周知しています。全従業員が年1回以上受講することを義務付けており、従業員一人ひとりのリスク意識を高め、組織全体でのセキュリティ体制を強化しています。
情報セキュリティ意識の継続的な向上
定期的な教育や社内通知などを通じて、最新のサイバー攻撃の傾向や注意喚起を随時共有し、従業員が日常的に情報セキュリティに対する意識を高く持てるように努めています。
情報セキュリティ事故の報告
ヤマトグループは、個人情報保護委員会などへ報告する情報漏えいが発生した情報セキュリティ重大事故の発生件数を公表しています。詳細は「ESGに関するデータ類」をご参照ください。
サプライチェーンの管理体制の強化
ビジネスパートナーに対し遵守を求める「ヤマトグループ ビジネスパートナーガイドライン」にも、個人情報・機密情報の厳密な管理をに明記しています。業務委託契約などを締結する際には、取引先としての適格性を十分に審査し、当社と同等以上のセキュリティレベルを維持するよう要請しています。
また、特に業務委託先において、これらのセキュリティレベルが適切に維持されていることを確認し続けるために、業務委託先の継続的な見直し、契約の強化に努めています。
データ活用の取り組み
データマネジメントの強化
データ・ドリブン経営の実現を推進するためには、人材の育成に加え、データの品質管理も重要であると考え、これを担うデータマネジメントも強化しています。
その一環として、社内のデータ利活用時のリーガルチェックやレピテーションリスクのチェック機能として「データ利活用相談窓口」を設置しました。
デジタルトランスフォーメーション銘柄への選定
ヤマトホールディングス(株)は、経済産業省が東京証券取引所および独立行政法人情報処理推進機構と共同で主催する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」において、「DX注目企業2026」に選定されました。
今回の選定に際しては、以下の点が評価されました。
- 経営ビジョンと連動したDX戦略を推進し、内製力強化に取り組んでいる
- 既存ITコストを圧縮し、その原資を「攻めのDX」へシフトさせる長期ロードマップを描き、推進している
- 蓄積されたデータとAIの活用による業務の高度化や「データ駆動型ビジネス」の推進により、高収益体質への転換を図っている

AI倫理・AI活用
AI倫理方針
はじめに
ヤマトグループは、物流を通じて人と人、企業と企業をつなぎ、日本の社会インフラを担ってきました。DX推進に伴い、人工知能(AI)は私たちの事業・業務・意思決定において不可欠な技術となっています。
私たちは、AIがもたらす可能性を最大限に活かしながら、お客さま・社員・社会・環境に対して責任ある形でAIを活用することを誓います。本方針は、ヤマトグループ全体のAI活用における価値観と行動原則を社会に宣言するものです。
AI倫理の10原則
ヤマトグループは、以下の10の原則に基づいてAIを責任ある形で活用します。
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 原則1 人間中心 |
AIは人間の判断・創造性を補助するツールと位置づけます。重要な意思決定には必ず人間が最終判断を行う仕組みを設け、AIの判断を人間がいつでも上書き・停止できる体制を整備します。 |
| 原則2 安全性と信頼性 |
AIの開発・導入・運用のすべての段階において安全性を最優先とします。継続的なモニタリングと性能評価を通じて、AIの信頼性を維持・向上します。 |
| 原則3 公平性・差別の排除 |
AIが性別・年齢・国籍・地域・障がいの有無等によって特定の個人やグループを不当に差別しないよう努めます。定期的なバイアス評価を実施し、問題が確認された場合は速やかに是正します。 |
| 原則4 透明性・説明可能性 |
AIを用いた判断やサービスについて、影響を受ける方が理解できる形で説明できるよう努めます。AIが生成したコンテンツや判断については、その旨を適切に開示します。 |
| 原則5 プライバシーの尊重 |
お客さまおよび社員の個人情報・プライバシーを最大限尊重します。AIにおけるデータの収集・利用・学習にあたっては、個人情報保護法・GDPRをはじめとする関連法令を遵守し、目的外利用を行いません。 |
| 原則6 セキュリティ・堅牢性 |
AIへの不正アクセスや悪意ある操作・情報漏洩を防ぐための技術的・組織的対策を継続的に講じます。自律的な業務処理においては、権限の最小化・ログの完全な記録・緊急停止機能を備えた設計を義務づけます。 |
| 原則7 社会・環境への責任 |
AIの活用が社会全体にとって有益であるよう努めます。AI運用に伴うエネルギー消費・CO₂排出の削減に向けた取り組みを推進します。また、AIが雇用・社会に与える影響を継続的に評価します。 |
| 原則8 ガバナンスと説明責任 |
デジタル統括役員がグループ全体のAI活用を監督します。AIが引き起こした誤りや損害については指定された責任者が調査・是正を行い、影響を受けた方が異議を申し立てられる窓口を設けます。 |
| 原則9 AIの用途範囲と境界の明確化 |
AIが意図された用途の範囲内でのみ動作するよう、利用目的・制限事項・禁止用途を明確に定義します。承認を経ていないAIの業務利用(シャドーAI)を禁止し、適正な管理体制を整備します。 |
| 原則10 禁止するAIの利用 |
人を操作・欺く目的のAI、脆弱性を悪用するAI、社会的スコアリングを行うAI、無断でのリアルタイム生体認証・遠隔監視を行うAIを開発・導入・利用しません(EU AI Act第5条が定める禁止行為に準拠)。 |
ガバナンス体制
ヤマトグループは、事業成長のためにAI活用を促進すること(攻め)、また、AI活用により発生する新たなリスクへのAIガバナンスを強化すること(守り)の両面を重視しています。
本方針の実効性を確保するため、責任あるAI活用に向けて、デジタル部門が中心となり、AIガバナンス関連事項を継続的に統括および推進する体制を確立しています。
デジタル部門を統括する役員は、AI活用・AI倫理・AIリスクについて、コンプライアンス・リスク委員会および取締役会へ報告する体制を整えています。
適用範囲
本方針はヤマトホールディングス(株)およびグループ各社が開発・導入・運用するすべてのAIシステム、ならびにAIを活用して提供するすべてのサービスに適用します。
関連する方針・規程
お問い合わせ・異議申し立て
本方針に関するお問い合わせ及び、AIの判断により不利益を受けたと感じられる場合は、担当部門またはお客様窓口(カスタマーサービス)にご相談ください。
AI活用方針
はじめに
ヤマトグループは、物流を通じて社会インフラを担ってきました。人工知能(AI)技術は、この社会的使命をさらに高めるための重要な手段です。
本方針は、ヤマトグループがAIをどのような考え方・方向性で活用するかを社会に示すものです。「AI倫理方針」の10原則に基づき、責任ある形でAIの可能性を最大限に活かします。
AI活用の基本方針
| 方針 | 内容 |
|---|---|
| 事業価値の創出 | AIを新たな事業価値・顧客体験を生み出す戦略資産として位置づけ、物流サービスの革新を推進します |
| 責任あるAI活用 | AI倫理方針の10原則に基づき、安全性・公平性・透明性を担保した形でAIを活用します |
| 全社的なAIリテラシー向上 | すべての社員がAIを適切に活用できる組織能力を目指します |
| データ資産の活用 | グループが保有する物流データを責任ある形で活用し、サービス向上につなげます |
AI活用の重点領域
| 領域 | 内容 |
|---|---|
| 社内業務の生産性向上 | AI駆動開発ツール・社内チャットAI・業務自動化エージェントを活用し、社員がより創造的な業務に集中できる環境を整備します。AIを社員の働き方改革を支える基盤として位置づけます。 |
| 物流オペレーションの高度化 | AIを活用した配送ルート最適化・需要予測・在庫管理・品質管理等により、物流サービスの品質向上とコスト効率化を実現します。CO₂排出量の削減にも貢献します。 |
| 顧客・社会向けサービスの革新 | 社内活用の基盤整備を経て、AIを活用したより便利で安全な顧客向けサービスの開発を推進します。社会全体の物流効率化にも貢献します。 |
人材育成の取り組み
AIを活用できる人材の育成はヤマトグループの重要課題です。全社員を対象にAIリテラシー教育を実施するとともに、AI専門人材の育成を継続的に推進します。AI活用による働き方の変化に責任ある形で対応します。




